【国税庁】平成27事務年度における相続税の調査の状況について
国税庁から、「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」が、公表されました。
相続税は、調査件数11,935件に対し、申告漏れ等の非違があった件数は9,761件で、
割合は81.8%でした。
申告漏れ課税価格は3,004億円で、実地調査1件当たりでは2,517万円となっています。
このうち、現預金の占める割合は、3分の1強です。
贈与税においても、調査件数3,612件に対し、申告漏れ等の非違があった件数は3,350件で、
申告漏れ課税価格は195億円で、実地調査1件当たりでは540万円となっています。
このうち、現預金の占める割合は、60%強です。
現金・預貯金が多いのは、決して天井裏や床下に現金を隠していたのがバレた、ということばかりではなく、
名義預金が多かったと思われます。
名義預金とは、他人名義であっても、実質的に本人名義とみなされるものです。
例えば、父親が息子に黙って息子名義の口座を開設し預金しているケースでは、名義は息子ですが、
その預金は実質的には父親のものとみなされます。
国税庁では、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・活用するなどして
財産移転の把握に努めています。
申告漏れとならないようご注意下さい。